COLUMN歯科コラム

被せ物をどれにするかで歯周病のリスクも変わるって本当?

歯に被せ物をする場合、できれば見た目の良いものにしたいですよね。
前歯に被せ物をする場合、保険でも自費でも白いものになりますので、白いなら保険のものでいいかも、と思う人もいるかもしれません。

ですが、保険のものと自費のものとでは、使用する材料が全く異なるため、その材質の違いが後に大きな違いとなって出てくることになります。

そしてその中でも注意したいこととして、「歯周病のリスクが違ってくる」、ということが挙げられます。
今回は、前歯の被せ物の種類によって見た目などの違いがどのくらい出るのか、また、歯茎にどのような違いが現れるのか、ということ についてご紹介します。

前歯の保険の被せ物と自費の被せ物、見た目はどう違う?

前歯の被せ物に関しては、保険治療の場合、プラスチックと歯科用合金(卑金属)を組み合わせたもの、自費治療の場合にはセラミックを材料として使用します。

保険治療の被せ物は、歯の表側は白いプラスチックになりますが、最初はまあまあ見た目を良く作ることはできても、表面に細かい傷がつくこと、吸水性があることから、月日が経つにつれて黄ばんで周囲の歯との色の違いが目立ってくるようになります。

一方自費のセラミックの場合、天然歯に近い見た目を再現できますし、表面に傷がつきにくく、吸水性もないので、月日が経っても変色は起こらず、ずっと変わらぬ美しさを保ち続けることができます。

被せ物の種類によって歯茎の見た目に違いが出る

保険の被せ物の場合、フレームとして使われている金属が徐々に唾液に溶けだしていくため、歯茎が徐々に黒ずんでくることがあります。

自費治療のセラミックの場合は、フレームとして金属が使用されている場合でも、金属には貴金属を使用しているので唾液への溶けだしも起こりにくく、歯茎の黒ずみを起こすことはほとんどありません。

被せ物の種類によって歯周病リスクも違ってくる

また、被せ物の種類により歯茎の健康状態、つまり歯周病のリスクにも違いが出てきます。

保険の場合には表面にプラスチックが施されますが、プラスチックは基本的に歯垢を寄せ付けやすいので結果的に歯茎に炎症を起こしやすくなり、歯周病のリスクを高めます。

自費で使用されているセラミックは歯垢を寄せ付けにくいため、歯茎に炎症を起こしにくく、健康的な歯茎を保ちやすくなります。

以上ご紹介したように、被せ物の材質というのは、被せ物そのものの見た目だけの違いだけでなく、歯茎の見た目や歯周病リスクにも大きく影響が及ぶものです。
歯周病は進行すると歯を失う原因にもなるものですので、被せ物を選択する際はそういったことまで考慮に入れて慎重に検討されることをおすすめします。
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