COLUMN歯科コラム

歯茎の出血が続くのは放っておいても大丈夫?

歯茎の出血はおそらく皆さんも経験があるのではないでしょうか。
特に歯磨きをしていたら血が出た、血の味がした、ということは珍しいことではなく、「よくあることだ」と、取り立てて気にしていない人もいるかもしれません。

ですが、歯茎の出血というのは病気や異変のサイン、ということが多いものです。
このサインを放置していると、歯の寿命を短くしてしまったり、体の病気の発見が遅れてしまったりする可能性もあります。

今回は歯茎の出血が示す病気にはどのようなものがあるのか、また、その対処法についてご紹介します。

歯茎の出血が示す病気

歯周病

歯茎から出血する場合に最初に疑うのは、歯周病です。
歯周病とは、歯の周囲に溜まった汚れ(歯垢)が元で引き起こされる歯茎の炎症性の病気のことで、子どもや若い人に見られる歯茎の炎症である「歯肉炎」、そして中年以降に多い、骨の破壊を伴う「歯周炎」があります。

これらはいずれも、初期症状として歯茎の出血から始まります。
歯肉炎は骨が破壊されることはありませんが、歯周炎の場合は骨がだんだんと壊されていきますので、歯茎の溝がだんだんと深くなり口臭の悪化、歯のぐらつき、歯が長く見えるようになる、ものが噛みにくくなる、歯が抜ける、というように進行していきます。

また、歯肉炎を放置していると、いずれ歯周炎に移行するとも言われています。

そのため、歯茎の出血が現れた時点で注意が必要で、状況次第では歯科を受診する必要性が出てきます。

血液の病気

頻度としてはそれほど多くありませんが、白血病、血友病、血小板減少性紫斑病といった血液の病気が原因で歯茎から出血しやすくなることがあります。

ただし、血液の病気は全身疾患ですので、歯茎からの出血に限らず、鼻血やけがの部分からの血が止まりにくい、内出血が多発するといったことも同時に起こることが多いため、もし心当たりがあれば早めに医療機関を受診するようにしましょう。

歯茎の出血への対処法

歯茎から出血する場合、次の方法を試してみましょう。

歯磨きを丁寧にやってみる

多くの場合は、歯と歯茎の間の部分に歯垢が溜まっていることが原因で出血しますので、まずはこの部分を丁寧に磨くことをやってみましょう。

具体的には、やわらかめの歯ブラシを使って、歯と歯茎の境目部分に歯ブラシの毛先を当て、力をかけずに優しく小刻みに、歯茎もマッサージするような感じで磨いてみましょう。

単なる歯肉炎の場合にはこの方法で通常は出血も止まっていきます。

歯周病治療を受ける

上記の方法で出血が止まらない場合、歯ブラシでは落とせない歯石が付着している、歯周病が進行している、といった可能性が疑われますので、歯科で歯周病治療を受けるようにしましょう。

なお、歯周病は進行性の病気ですので、悪化させないためには歯茎の出血などの自覚症状がなくても、定期的に治療を受けることが必要です。

歯茎からの出血が見られたら、体からのSOSサインと受け止め、放置せずに以上の方法を試してみてください。
もし解決しないようであれば早めに歯科を受診するようにしましょう。

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